ロゴが価値を生む!ブランドのロゴ作成で重要なポイントととは
ブランドにとってのロゴは、ブランドを世間にアピールするために効果的なツールです。ロゴが魅力的であれば、消費者に自社のブランドイメージを視覚的に印象付け、より強固なファンを生み出すことができます。
今回は、魅力的なブランドのロゴを完成させるために知っておきたいロゴ作成のポイントを解説します。
目次
ブランドにロゴが必要な理由は?
ブランドを立ち上げたら、まずはロゴをつくる……と、当たり前に進める人も少なくないと思いますが、なぜブランドにロゴが必要なのでしょうか?
カッコいいから?
ファンに愛されるために?
ブランドイメージが直感的に伝わるように?
実はどれも正解です。少し難しく表現するなら、ブランドにロゴが必要な理由は、他のブランドと差別化するためとブランドに価値を持たせるためです。
ロゴがあると他ブランドと差別化できる
ブランドにロゴが必要な理由のひとつが「他ブランドとの差別化」です。ロゴがあることで、その製品が自社ブランドのものであると消費者に伝えることができます。
たとえば、反転させたCを2つ重ねたシャネルのロゴがあることで、そのバッグばシャネルであることがわかり、さらシャネル=洗練された高級品のイメージがあることから、ロゴがあることが所有欲を掻き立てるものになっています。
また高級時計のロレックスも、王者の風格を醸す王冠のロゴマークが刻まれていることで、他のブランドとの差を意識させます。
差別化できて、このブランドだから買うといったことが起こるようになると、他のブランドとの価格競争を回避することもできるでしょう。品質やデザインが似ている他のブランドと価格競争をしなくてもよくなると、経営を安定させやすくなります。
ロゴがブランド価値を生む
シャネルやロレックスのように、ブランドの価値があがり、ロゴが認知されていけば、ロゴが刻まれていること自体に価値がつくようになります。ユーザーに品質が高いと認められれば、ロゴがついているだけで安心感や信頼感を抱いてもらえるようになるのです。
そして、顧客がブランドに価値を見出すと、たとえ似たようなデザインがあったとしても、そのブランドのロゴがあることで、商品・サービスを選ぶようになるのです。
スポーツウェアを買うことを例に考えてみましょう。ナイキやアディダスのロゴが入っているウェアと、ノーブランドのウェアでは、どちらのほうが高品質だと判断するでしょうか? 答えは明らかです。このように、私たちは知らないうちに、ロゴ自体に価値を見出すようになるのです。
逆を返せば、前述したようにノーブランドでロゴがないものは、高品質であっても、その価値に気づいてもらいにくいのです。ロゴは、消費者にとっても取捨選択を容易にしてくれるツールです。ブランド側がロゴをつくるのは、顧客第一の観点からも正しいのです。
消費者に対して商品やサービスの持つ価値をブランドのロゴで伝えることができるようになると、消費者から選んでもらいやすくなり、さらにブランドのイメージがアップしていきます。
こうしてブランドのロゴは存在することで、その目指す方向性をも含みながら、自社の商品の価値をあげていくための手段として使うことができるのです。他ブランドとの差別化を図る上では、必要不可欠な存在とも言えるでしょう。
効果的なブランドロゴの作り方
ロゴで他ブランドと差別化でき、さらに価値を生むことがわかりました。しかし差別化も価値創造もロゴデザイン次第です。そこで、効果的なロゴを作るためのポイントを抑えておきましょう。
まず、より効果的なブランドロゴをつくるためには「想いを掘り下げる」「ターゲットを決める」という2つのポイントを押さえておく必要があります。
想いを掘り下げる
「想いを掘り下げる」とは、ブランドを立ち上げることにしたキッカケや目的を明確にすることです。なぜこの事業をやるのか、どんな商品またはサービスを提供していくのか、自身のブランドに込められた想いを掘り下げて、言語化していきます。
言語化することで、どんな形、色なのかといったイメージが想像しやすくなりますし、そのロゴが自社ブランドに合っているのかの判断にも繋がりやすいです。
ターゲットを決める
「ターゲットを決める」とは、商品やサービスを消費するターゲットを明確にすることです。いわゆるペルソナ設定です。ターゲットの年齢、性別、職業、年収、家族構成などがはっきりしていればいるほど、どんなロゴがターゲットに刺さるかイメージしやすくなります。
たとえば50代以上をターゲットにしたサービスなら落ち着いたデザインや色味、若い人がターゲットなら派手でワクワクするようなデザイン、家族向けなら温かみのあるデザインで、高収入の人向けなら高級感をメインに押し出していくといった感じです。
何も考えずにロゴを作り始めるよりも、ブランド立ち上げに込められた想いやターゲットをはっきりさせることで、より自社のブランドに合ったロゴを創造しやすくなります。
ブランドロゴの作成を依頼する前にやっておきたいこと
ブランドとロゴの関係性、効果的なロゴを作るためのポイントが分かったところで、次はいよいよロゴ作成です。ロゴを作るとなると、具体的なデザインのイメージを考えたり、どんなロゴにしたいか考えたりしますが、その前に、やっておきたい重要なことがあります。
それは、ブランド立ち上げに込めた想いやターゲットについて言語にして書き出していく作業=「イメージの言語化」です。
イメージの言語化は、抽象化の作業の上では非常に役立ちます。たとえば「クール」と聞いて、イメージする色は人それぞれです。一方は「すずしげ」な青を選択し、一方は「冷静沈着なかっこよさ」の黒を選択、さらに「アヴァンギャルドなかっこよさ」から蛍光色を選ぶ人もいることでしょう。たった1つの言葉でもこれだけ人によって捉え方が違ってきます。
「クール」「高級感」「控えめ」とすれば、黒や白といった色味になるかもしれません。この3つなら蛍光色は選択しづらくなることでしょう。逆に最初から「青」で「高級感」といった風に色を交えて伝えるのも良いでしょう。
言語化し、発注者とデザイナーがイメージを共有できることは、最終的にユーザーにもわかりやすいものになります。良いロゴデザインとは、伝わりやすいデザインでもあります。
デザイン事務所やロゴ作成会社に依頼する前に、まずはこうした言語化の作業をしておけば、より納得のいく良いブランドロゴに仕上がりやすいです。
ブランドロゴの作成はLOGO市へ
ロゴ作成のLOGO市では、ブランド立ち上げに込めた想い、商品やサービスのターゲットなどを参考にしたロゴのご提案が可能です。他のブランドとの差別化を図ることができる価値あるロゴをお客様と一緒に作成いたします。また、オリジナルロゴデザインプランでは、提案されたロゴのイメージが気に入らない場合、料金は発生しません。デザインを見てから採用を決めることができるので、ブランドロゴ作成の際は、ぜひLOGO市にお任せください。
ロゴの権利関係にも注意!
ブランドの顔となるロゴ。作成の際は、ロゴの権利関係にも注意しましょう。
著作権は譲渡されるのか?また、商標登録はしなくて良いのか?などなど、ロゴを安心して活用していくために、権利関係の確認は必須です。
LOGO市では、完成したロゴの著作権はデータの納品と同時にお客様に譲渡しています。また、商標登録とロゴ作成を一括で対応するLOGOPLUS(ロゴプラス)も運営していますので、権利関係も安心してお任せください。
おまけ:有名ブランドのロゴ【事例】
有名ブランドのロゴがどのように作られたのかを知っておくと、自社のブランドのロゴづくりのヒントになるかもしれません。みんなが知っている有名ブランドのロゴの事例をいくつかご紹介いたします。
■GAPのロゴ
今や日本国内でもいたるところで目にするアメリカの大手衣料品メーカーのGAP(ギャップ)。ギャップのロゴは、紺の四角形の中に「GAP」の文字がセリフ体で入っているものです。
実は、2010年にこのロゴは一度変更されました。ゴシックの文字になり、Pにかかえる形でグラデーションのブルーの四角形が配置されたものです。しかし、あまりに不評ですぐに廃止となり、元のロゴに戻されたのです。
シンプルでありつつも洗練されているロゴで、ギャップといえば紺色の四角形というイメージが世界中で確立されています。新ロゴ廃止事件は、確率されたイメージがいかにファンを突き動かすのかがわかる事例です
■コカ・コーラのロゴ
世界中どこでも知られているといって過言ではない炭酸飲料といえばコカ・コーラです。その強いブランド力を持つのがCoca-Cola(コカ・コーラ)。1886年の創業当初のロゴは、スクリプト書体で非常にシンプルなロゴでした。
コカ・コーラのロゴは何度も変わっていますが、今のロゴの原型となっているのは1900年のロゴです。今のコカ・コーラのロゴが100年以上前のロゴとほとんど変わっていないのは、ロゴの持つブランド力を非常に大事にしていることの表れでもあります。
■Canonのロゴ
日本が誇る世界的なカメラメーカーのひとつがCanon(キヤノン)です。キヤノンのロゴは今ではシンプルな赤字の「Canon」ですが、当初は観音様をモチーフにした非常に複雑なロゴで、名前も「KWANON(カンノン)」でした。
カンノン→キヤノンというのは知って驚きなポイントですが、何度か変更されていくなから、1956年に現在のロゴになってからは、半世紀以上変わることなく使い続けられています。Canon=赤のイメージも揺るぎないですね。
■CHANELのロゴ
フランス生まれの高級ブランドCHANEL(シャネル)。シャネルのロゴは「CC」が左右対称に重なり合ったデザインで、ココマークと呼ばれています。このロゴはシャネルの創始者ココ・シャネル(Coco Chanel)の頭文字をとって付けられていることでも有名です。
シャネルのロゴは、白地背景に黒色で「CC」のマークがあるシンプルなもの。シンプルだからこそ、シャネルの持つブランド力とともに、洗練された高級感ただようロゴとなっています。
■LOUIS VUITTONのロゴ
フランスのスーツケース職人が創始した高級ブランドLOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)。シャネルと並んで高級バッグのブランドとしても知られていますね。ルイ・ヴィトンのロゴは、「LV」が重なりあったデザインをしています。
このロゴもシャネルと同様に、創始者のルイ・ヴィトンの頭文字からとって付けられました。
「LV」のロゴは美しいバランスになるように、正体で書かれた「V」に対して「L」がVの角度に合うように斜体で書かれているのが特徴です。また、線の太さも一律で同じではなく、美しく見えるように調整されています。
LとVを重ねただけに思えるようなシンプルなロゴですが、細部のこだわりがあり、美しいロゴとなるように細かな計算がなされているのが分かります。
■HERMESのロゴ
フランスで馬具の専門店としてスタートしたHERMES(エルメス)。シャネルとルイ・ヴィトンと比べると、特に馬車のロゴマークの部分が印象的です。エルメスのロゴは、馬・馬車・従者で構成されています。
エルメスのロゴは繊細で美しいイラストが中央に配置されており、ロゴからもブランドの伝統やものづくりに対するプロフェッショナルの姿勢を感じる取ることができますね。
ポイントを押さえて魅力的なブランドロゴを作ろう!
有名ブランドのロゴにもそれぞれ込められた想いやストーリーがあり、それらがあるからこそ魅力的なロゴになっていると言えます。
そして、魅力的なブランドロゴを作るためには、ブランド立ち上げに込めた想いやターゲットについて言語にして書き出していく作業=「イメージの言語化」か重要です。イメージをしっかり言語化し、想いの込められた理想のブランドロゴを作っていきましょう。