商品企画の進め方を5つのステップでわかりやすく解説

創業以来、この道一筋で同じ商品を販売し続ける会社もありますが、メーカー、サービス業を問わず多くの企業では、新しい商品を企画して利益を伸ばす工夫をしています。多くの新商品は、商品の性能や機能、仕様の開発だけでなく、チームワークによるマーケティングのプロセスを経て商品化されています。

この記事では、5つのステップで商品企画の進め方をわかりやすく解説いたします。

目次

  1. 1. ターゲットを決めてニーズを明確に
  2. 2. 企画の要は商品コンセプト
  3. 3. コンセプトに合わせた本質を伝えるデザイン
  4. 4. プロモーションの計画を立てる
  5. プロモーションの代表的な手法は4つ
  6. プロモーションのための7つのツール
  7. 5. プロモーション後の効果検討

1. ターゲットを決めてニーズを明確に

商品企画はターゲットを決めてそのニーズを明確にすることから

商品開発をしたものの、開発費用を回収し、それを上回る利益を上げなければビジネスとして成功とはいえません。どれだけ作って、どれだけ売るか、は商品開発の基本です。例えば、後に大きな評価を得る大発明でも、その時点でニーズがなければ、ビジネスとしては失敗なのです。

商品は老若男女、相手を問わずに売れるものもありますが、多くの場合は「主な買い手=ターゲット」と想定される対象があります。新商品を企画する前には「誰に売るのか」という商品の「ターゲット」を定める必要があります。

例えば、化粧品会社であれば、普段の主なターゲットは女性です。しかし、多くの市場調査から、新商品を企画して、男性に新たなターゲットを開拓する方針が決まったとします。
方針が決まったら、さらに詳しく資料を集めたり、独自にアンケートを取ったりしてニーズを明確化します。例えば、男性はひげ剃りに関する悩みが多い、汗臭さが気になる、薄毛の悩みがある、など具体的なニーズが出てきます。

また、化粧品にどれだけお金を出せるか、自分で購入するのか、奥さんが買うのか…といった、年代別の消費動向なども調べる必要があるでしょう。それらから、どういったロゴが記憶に残るのかといったことが導き出されます。

2. 企画の要は商品コンセプト

チームで協議の結果、ターゲットを「ひげ剃り後の肌荒れに悩む、自分で化粧品を購入する20〜30代のサラリーマン男性」と決定したとします。
次のステップは商品のコンセプトを決めることですが、これはとても大切な作業です。

コンセプトとは商品を「一言で言うなら」

商品のコンセプトとは、「商品の在り方を決めるもの」「商品を貫く価値観」というべきものですが、難しく考える必要はありません。
前例でいえば、「ひげ剃り後の肌荒れに悩む、自分で化粧品を購入する20〜30代のサラリーマン男性」向けのローションが「商品」です。この商品が自社の新商品として売れるための性質、概念を自由に考えて、チームのメンバーでブレインストーミングしましょう。

例えば、「これ1本でOK」「競合品より一歩先を行く」「肌に優しい」「ナチュラルな」「スッキリ爽快」「もう肌が荒れない」「これを使ったら他の商品を使えなくなる」「お財布にも優しい」「オーガニックな」「自然派」など、思いつく限り出し合います。

新商品を「一言で言うなら」どう言うか。それが商品のコンセプトです。コンセプトによって、その商品の内容やロゴといったデザイン、販売戦略などその後の実質的な仕事の内容が決まるので、コンセプト作りは企画の要といえるでしょう。

3. コンセプトに合わせた本質を伝えるデザイン

コンセプトに合わせて見た目で本質を伝えるデザインを決める

「ひげ剃り後の肌荒れに悩む、自分で化粧品を購入する20〜30代のサラリーマン男性」向けのローションのコンセプトが「ナチュラルな男のためのオーガニックなローション」と決まったとします。

このコンセプトに合わせて、新商品の「機能面」と「デザイン」が設計されます。機能面は、実際の内容成分、使い心地など、商品そのものの性能が問われます。一方、デザインは、パッケージや容器の色や形などで、商品の本質を直感的に感じられるようなものでなければなりません。

美しさや自己主張よりも手に取りやすい商品デザインを

例えば、「ナチュラルな男のためのオーガニックなローション」というコンセプトならば、ナチュラルな色合いはもちろんですが、若い男性が手に取りやすいデザインを検討すべきでしょう。

女性ならば、花柄は問題ないかもしれませんが、男性の場合、色味を抑えても抵抗があるかもしれません。容器やパッケージの素材も高級すぎては男性には手に取りにくい可能性があります。
商品企画のデザインでは、芸術性よりも親しみやすさが大切な場合も多々あります

印象的なロゴマークは商品の目印になる

化粧品などはしばしば商品の名称が英語やカタカナ表記となっており、案外覚えにくいものです。

そのような場合、印象的なロゴマークがあると、商品やメーカーの目印となって便利です。

ロゴマーク自体がデザイン的に優れていれば、容器やパッケージに余分なデザインが不要な場合もあります。

ロゴマークを作るなら会社のコンセプトを盛り込んだものを

もしロゴマークを作るなら、ぜひ会社のコンセプトを表すようなデザインを検討しましょう。コンセプトの作り方は前述したようなプロセスで、「この会社を一言で言うなら」と考える方法がおすすめです。プロにデザインを頼む場合も、コンセプトがはっきりしているとスムーズに進むでしょう。

【おすすめ記事】商品ロゴの作り方|作成の秘訣と活用方法を解説

4. プロモーションの計画を立てる

商品が完成し、パッケージのデザインを決めると同時にコンセプトに沿って新商品のプロモーション戦略を決定します。プロモーションとは販売促進のことで、購買動機を刺激して、購買に直結させるような活動です。

新商品のプロモーションの場合、「目的=新商品の認知を高める」と「対象=新商品開発のターゲット」は予めはっきりしているので、プロモーションを実施するエリアや用いる手法、また、どのようなツールを使ってプロモーションを展開するかを計画します。

プロモーションの代表的な手法は4つ

プロモーションの代表的な手法には以下の4つがあります。

  1. 試用手法:試供品やモニタリング、デモンストレーション
  2. プレミアム手法:購入や応募でもれなく貰える特典、抽選でもらえる
  3. プライス手法:現金払い戻し、特別特価、お試しサイズプラス、増量パック
  4. 制度手法:ポイント付与、無料配送サービスなど

それぞれにメリット、デメリットがあり、商品の性質やターゲットにより効果的な手法を選びます。

プロモーションのための7つのツール

プロモーションの主なツールには以下の7つのツールがあります。

  1. グラフィック系の印刷物
  2. 編集系印刷物
  3. ネット系ツール
  4. POP広告
  5. プロモーションイベント
  6. 映像系ツール
  7. SPメディア(車内広告、新聞折込等)

どのツールを使ったら効果的なのかは、商品の性質やターゲットにより検討します。例えば若い年代へのプロモーションでは、圧倒的に映像系ツールやネット系のツールが効果的です。シニア層なら新聞折込広告や車内広告に反応する傾向があるでしょう。複数のツールを使い分けたり、併用したりする工夫も大事な戦略です。

近年はこれら7つ以外に、SNSの利用効果も無視できません。SNSは短期間に情報を拡散でき、プロモーションツール自体への投資が少なく済むため、対費用効果が高い方法です。

5. プロモーション後の効果検討

プロモーションを行った後の売れ行きを確認し効果を検討する

プロモーションを行った結果の反省も大切です。プロモーション活動の結果、新商品の売れ行きが良ければ、商品のコンセプトがターゲットに効果的に届けられ、新商品がターゲットのニーズにマッチしていたということで、この商品企画は成功したといえるでしょう。

売上が伸びなかった場合はプロモーションの失敗も

今ひとつ売上が伸びなかった場合は、プロモーションの手法とツールがうまく機能せず、ターゲットに新商品のコンセプトが伝わらなかった結果、ターゲットが購買行動に移らなかったと考えられます。
まずこのケースを想定して、プロモーションツール、手法を細かくチェックしてみましょう。再度アンケートを取る必要もあるかもしれません。

商品企画は修正を繰り返して当然

一度の企画で華々しく成果を上げる新商品もありますが、多くの商品は何度も失敗を繰り返し、その都度、修正を加えながら市場に出るものです。中身は同じでも、パッケージやプロモーションの方法を変えたら売上が伸びるのもよくあるケースです。商品企画は、ユーザー目線で修正を繰り返すのが当然といえるでしょう。

商品企画に大切なのは一貫したコンセプト

新商品の企画というと、素晴らしい思いつきによる開発をイメージするかもしれません。しかし、多くの場合、新商品の企画は商品企画以前の市場調査から始まっています。
ターゲットを選定し、新商品のコンセプトの決定に沿った商品開発とデザイン設計を経て、プロモーション活動によって新商品を市場に送り出す一連のステップすべてが商品企画といえます。

このような長期に渡るチームワーク作業で大切なのは、一貫したコンセプトです。ロゴマークのようにひと目で分かるシンボルがあるとチームのモチベーションの維持にも役立つでしょう。

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