素敵なロゴ作成の色の組み合わせとは!
ロゴの作成を考えたとき、どんな色にしようか、何色を使うのが正しいのかと、色については多くの人が悩む部分です。同じデザインのロゴでも、使う色が違うだけで印象が大きく変わります。
ロゴ作成をするにあたって、色選びは、印象を左右する重要な部分だからこそ、知っておいて欲しいことがいくつかあります。
ここでは、色の組み合わせについて知っておいて欲しい基本的なことをわかりやすくご紹介します。
ロゴで使用する際、色が与える印象を紹介!
カラーセラピーという色彩療法が存在するほど、色が人の心に与える印象はとても大きく、色次第でデザインの印象が左右されます。
そのため、単に自分が好きな色を組み合わせてロゴを作るというよりも、色の持つ意味や効果を知って効果的に使うことが重要と言えます。
基本的な色の表現方法や、色の与える印象を解説します。
2種類の発色方法を知ろう!
ロゴは、さまざまな場所で使用されることを想定して作成しなければなりません。代表的なロゴの使用用途に、ホームページに掲載したり、名刺に印刷したりというものがありますが、ホームページに使用される発色方法と、印刷物に使われる発色方法は異なるのです。
加法混色
光色の三原色である赤・緑・青を組み合わせて色を発色させる方法です。「加法混色」と言葉だけを見てしまうととても難しいように感じますが、簡単に言えば混ぜれば混ぜるほど明るくなり、赤・緑・青を重ねると白になるのが加法混色です。
パソコンやスマホの画面から見る色は、すべてこの加法混色によって表現されています。
減法混色
色料の三原色である、イエロー・マゼンダ・シアンを組み合わせて発色させる方法を「減法混色」と呼びます。こちらは、加法混色とは逆で、色を混ぜれば混ぜるほど暗くなり、イエロ・マゼンダ・シアンを重ねるとほぼ黒になります。
ポスターなどの印刷物は、この減法混色によって表現されているのです。
各色の与える印象は?
色が人に与える印象を、色ごとに見ていきましょう。どのような印象を与えたいかを想像しながら参考にしてみてください。
赤
赤は、元気さやパワフルな印象を与えることができます。食欲を増進させる効果も期待できる色です。赤を使ったロゴの代表的なものに、マクドナルドやコカ・コーラ、ユニクロがあります。
青
青にはリラックス作用があるといわれています。誠実さや知性を表す色としても有名で、IT系企業がロゴに採用することが多い色です。
緑
緑は、自然を表す色で、穏やかさや調和を象徴してくれます。集中力を高める効果や記憶を活性化させる効果があるといわれていて、緑のロゴといえば、スマホアプリのLINEが有名です。
黄色
活発な印象や幸福感、軽快さを表す色で、カジュアルなイメージに使われることも多い色です。気分を明るくしてくれる効果もあります。
警戒色としても活用されているため、踏切や標識にも使われていて注目されやすい色と言えるでしょう。
白
清潔感や純粋な印象を与えてくれる白は、日本人が好む色の一つとしても挙げられます。ほかの色の邪魔をしないので、組み合わせやすい色です。
黒
男性的なイメージや高級感、威厳のある雰囲気を出せる色です。有彩色を引き立てる効果もあります。
グレー
上品で落ち着いた都会的な印象を与えることができます。ほかの色とも合わせやすい色です。ソフトバンクもグレーを使ったロゴとして有名です。
ロゴの各色の組み合わせポイント
ここからは、具体的にロゴの色を組み合わす際のポイントをご紹介します。各色の組み合わせポイントを知っておくことで、統一感のある美しいロゴを完成させることが可能です。
バランスに困ったらまずはこれ!
色の組み合わせのバランスは、案外難しいものです。それぞれの色が主張しあっていては、見る人にうるさい印象を与えかねません。
統一感のある美しいロゴにするためには、ベースカラー・メインカラー・アクセントカラーの3色を基本に考えましょう。
ベースカラーは、背景のような広い面積に使う色です。基本的には白や明度の高い濁色が使われます。
メインカラーは、一番主張したい色です。原色を使用する場合は、きつい印象を与えてしまい好感度を下げないようにする工夫が必要です。
アクセントカラーは、注目してほしい場所に使用します。メインカラーの反対色を使用すると鮮やかさが引き立ちます。
この、ベースカラー・メインカラー・アクセントカラーの3色を決め、それぞれを70%・25%・5%の割合にするとバランスの良い配色になるでしょう。
使いたい色の反対色を知るために、カラーパレットツールなどを利用すると分かりやすいです。
見やすさと目を引き付けるようにする!
ロゴを作成しても、人に見てもらえなければ意味がありません。実は、色の組み合わせ次第で、見やすさと目を引きつけるようにすることは可能なのです。
まず、背景と対象になる部分の色や彩度、明度に差をつけること。簡単に説明すると、黒の背景に濃い青を持ってきてしまうと見にくいので、黒の背景なら白のような目立つ色を置きましょうということです。
そして、目を引きやすい色は、黄色や赤のような暖色で明度や彩度が高い色と言われています。
これらを意識して色の組み合わせを考えると、注目されやすいロゴにすることができます。
ロゴの色の組み合わせをする際の注意点!
ロゴをバランスよく、美しく、そして好感をもってもらえるものにするためには、いくつか注意しておきたいポイントが存在します。
せっかく作るロゴですから、注意したいポイントを知って自身の会社によって有益なものになるようにしましょう。
配色は少なめに
美しいロゴを作成するために、配色のバランスはとても重要なポイントです。組み合わせる色の数が多いほどバランスを取ることが難しくなってしまうので、できるだけ少ない色で配色するのが良いとされています。
具体的に言うと、配色は最高3色までが基本です。それ以上の色を組み合わせてしまうと、見る人にごちゃごちゃしたうるさい印象を与えてしまうことになります。ロゴは、好感をもってもらえなければ、人の記憶に残りませんし、会社のイメージも悪くなってしまいます。色選びの際は、まとまりの良い色を使うように心がけてください。
また、ロゴを使用する際に、白黒印刷される可能性もあるので、白黒でもきれいに見えるかということも重要です。
色の濃度にも気を付けよう!
色の濃度も気をつけなければいけないポイントです。例えば、背景が白なのにパステルカラーのような濃度の薄い色を置いてしまうと、何のロゴか認識することが難しくなってしまいます。濃度の濃い色に濃い色を置くのも同じです。
ロゴは、たくさんの人の目に触れるものなので、ユニバーサルデザインの観点からも色の使い方を考えてみましょう。
全世界の男性約8%、女性約0.5%が色覚多様性の影響を受けているといわれています。色覚多様性の人の多くは、赤と緑の組み合わせが認識しにくく、薄い赤はグレー、濃い赤は黒に見えてしまうのです。このことから、重要箇所に赤を多用しすぎないという配慮が必要といえます。
色覚多様性の人がいることを視野に入れて、色の使い方や組み合わせ方、濃度以外にも、線や文字も駆使してロゴを作成することが、より多くの人にロゴを見てもらえるきっかけになるでしょう。
色は私たちが想像している以上に、たくさんの意味を持っています。単純に好きなように色を選んでいては、ロゴを作る意味がありません。人に注目してもらえる、会社にとって意味のあるロゴにするために、基本的な色の知識は非常に役立ちます。
ロゴを通して、どんな印象を持ってほしいのか、どんなことを伝えたいのかということをもう一度よく考えてみましょう。